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川めぐり山めぐり-4.
船でいく山:沖の島 妹背山

升形商店街の風物詩、軒下のツバメたち。《高知》

2013.6.3 

川めぐり山めぐり-5.
ほう ほう ほたる こい

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ホタルが飛びかう季節になりました

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皆さん 今年はもうホタルを鑑賞されましたか。高知県南西部にある自宅で私がホタルの飛光に気づいたのは5/14でした。四国では6月上中旬までみられそうです。今回はクイズ形式でホタルについて記したいと思います。選択肢のなかから選んでみてください。

ホタルのなかまは日本に何種類いる?

(1) 約10種類
(2) 約20種類
(3) 約40種類

「ゲンジボタルとヘイケボタルは知っている。他にもいくつかいるとして約10種類くらいかな」という回答が返ってくることが多い。詳しい人ならヒメボタルも知っているかもしれない。けれど 正解は「3」。ホタル科の昆虫は 日本では約45種が記録されており、世界にはなんと2,000種もいるのだ。

次の写真のうちゲンジボタルは左右どっち?

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前胸部(赤い部分)の模様で見分けることができる。ゲンジボタル(Luciola cruciata)には黒い十文字模様があり(斑紋パターンの地理的変異;参考PDF)、ヘイケボタル(Luciola lateralis)には黒くて太いすじがある。よって 正解は「左」。体はゲンジボタルのほうが大きい。ゲンジボタルが河川の近くに多い(流水性)のに対し、ヘイケボタルは水田や湿地などに多い(止水性)という違いもある。

四国のゲンジボタルは どれくらいの間隔で光る?

(1) 約1秒間に1回
(2) 約2秒間に1回
(3) 約3秒間に1回
(4) 約4秒間に1回

正解は「2」。フォッサマグナより西にすむゲンジボタル(西日本型)は約2秒に1回(1秒光って1秒休み)発光する。その発光間隔に雌雄差はなく、雄が飛翔しながら光を放ち、樹木や草の間にいる雌が返信する光を探して交尾にいたる。雄が接近したときに雌が強く発光することもある。まさに光を用いたコミュニケーションである。おもしろいことにフォッサマグナより東にすむゲンジボタル(東日本型)は約4秒間に1回光るのだ。境界付近の新潟県や静岡県には3秒間に1回発光する中間型もいる。ヒトでいえば方言が異なるということか。遺伝的にみると2秒型から4秒型が派生したと考えられ、西側のゲンジボタルを東側に移動させても本来の発光パターンを維持するらしい(参考PDF)。コミュニケーションをとるのは難しいかもしれない。なお ヘイケボタルの雄は約1秒間に1回、雌は約3秒間に1回の発光パターンをもつ。
最盛期になると、生息個体数が多い場所では、ゲンジボタルは一斉に明滅を繰り返すことがある。この同時明滅は探雌効率を高める行動であると考えられている。不揃いだった発光パターンがシンクロしていく風景はとても美しい。もし機会があれば、生息個体数の多い場所でゲンジボタルの飛光行動を観てほしい。高知県南西部では伊与野川や四万十川流域 中筋川に多い。
[中筋川]

32.94323,132.80829

ホタルの幼虫が棲む場所について。最も種類が多いのはどこ?

(1) 森のなか
(2) 川のなか
(3) 海のなか

「ホタルの幼虫は川のなかにいて巻貝を食べて育つ」と聞いたことがあるかもしれない。だが、幼虫が水生生活をおくる種類は、本州・四国・九州等ではゲンジボタルとヘイケボタルの2種のみ(沖縄にはクメジマボタルという種類も)。その他すべての種類のホタル幼虫は陸生生活をおくるのだ。よって 正解は「1」。ヒメボタルも陸生ホタルである。ヒメボタルの成虫は 山の斜面で金色のフラッシュ光(0.5-1.0秒周期)をはなつので とても美しく 初めてみると印象的なホタルとして記憶に残る。
次の写真は オオマドボタル(Pyrocoelia discicollis)の幼虫。人里近くの農道や林道、農耕地と林道との境界あたりの森のなかに生息している。針葉樹林よりも落葉樹林を好むらしく、スギ林には生息するがヒノキ林ではほとんどみかけないという報告もある。里山のシンボルともいえる。9節ある腹部のうち8節目に発光器があり(矢印部分)、夜間 森のなかで持続的に光っている。

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幼虫が光るということは、夏から晩秋にかけて陸上で光る姿をみることができるということでもある。つまり「秋のホタル鑑賞」が可能。条件の良い場所で、農道や林道わきの斜面をゆっくり観察してみてほしい。地形やヘビやハチには充分注意して。林内にはいる必要はなく道路わきから。すると、しだいに林床で光るものがみえてくる。最初はわからないけれど、目が慣れるとしだいにみえてくる。ふと気づけばあちらにもこちらにも。高知県では数箇所で見つけたけれど(大豊付近でも見たことあり)、最も見やすいのは四万十川流域の黒尊川だと思う。
[黒尊川]

33.10040,132.73036

四国には良いホタル観賞スポットがたくさんある。初夏には ゲンジボタル、ヘイケボタル、ヒメボタルの飛光を鑑賞し、秋にはマドボタル類が棲む森を観察するというのはいかが?

 

[リンク以外の参考文献:板当沢ホタル調査団編.2006.日本産ホタル10種の生態研究.]

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