四国最東端への道すがら
2/21(土)、徳島県阿南市椿町の椿川に行ってみた。
椿川では毎年2月中旬から4月上旬にかけて、ハゼ科の一種である「ヒウオ」が獲れることで有名です。
「ヒウオ」は地元での呼び名で、正式には「シロウオ」と呼ばれています。
新聞にヒウオ漁が始まったと載っていたので、蒲生田へ行くついでにヒウオ漁が見れたらいいなと。
12:40 蒲生田に行く前に通った時は晴れ。でも誰も漁をしていなかった。潮の満干の関係もあるのだろう。
河口近く(橋より下流)では堤防が高いので、こんなハシゴが掛けられてた。
格納されている四つ手網などを少し撮影してひとまず蒲生田へ。
四つ手網でヒウオを穫る
15:50 蒲生田からの帰りは曇り空。
海の潮が結構引いていたので誰もやってないかなと思ったが、数名が何か作業を始めている様子。
公民館に車を停めて、ハシゴから堤防に上って一人のおっちゃんに聞いてみると、今日は潮がないのであれこれ修理をするのだと。
潮が満ちてくるときに、ヒウオが潮に乗って川を上がってくるのだそうだ。
白い板(ガードレール?)を沈めているのは、泳ぐヒウオを見やすくするためとのこと。なるほど。
組合にお金を払って漁をしていて、場所は人によって決まっており、特にくじ引きで決めるとかではないらしい。
八幡橋を超えて少し上流へ移動してみる。
お!漁をしている人がいる!
こちらは堤防が低くてハシゴもないので、通りがかりに気軽に話を聞ける。
話すと気さくなおっちゃんで、あれこれ漁について教えてもらった。
沈められている四つ手網。網が白いのは黒いヒウオを見やすくするためなのね。
川の流れで少し見にくかったけど、私でも網の端の部分をヒウオの黒い魚影が通るのを確認できた。
ヒウオが網に入ったら、四つ手網を引き上げる。
後でやらせてもらってけど結構重い。腰痛持ちの私にはちょっと危険だった笑。
網が上がったら、柄の長いひしゃく型の道具で網を叩いて、ヒウオをすくい取る。
簡単そうに見えるこの作業だけどコツが必要ですね。
やらしてもらったけど、まったくできず。魚を傷めそうなので、すぐに代わってもらった笑。
ひしゃくの中のヒウオたち。
ひしゃくからバケツに移される。
今日は潮がイマイチなのであまり期待できないのかなと思ってたけど、この後もそれなりにヒウオは穫れていた。悪いなりにもある程度は穫れるのね。
道具あれこれ
次の漁のために網を再び沈めるんだけど、その時に浮いた網を専用の棒で押さえて沈ませる作業。
あの道具はこのためのものだったのか!
何に使う道具かわからなくて、最初に撮影していたもの。ここで意味がわかってスッキリ笑。
石を投げてヒウオを網に追い込むのにこんな感じで準備している人もいるんだけど、このおっちゃんはほとんど石は投げないとのこと。
バイクで漁に来ているおばちゃん。
今日は全然あかんらしい笑。
四つ手網の竹が壊れたのを修理したのだけど、4本の竹のバランスをとるのが難しいらしい。
確かに4つの頂点の高さが揃わないと網が浮いてヒウオが入りにくいし、4点がうまく同時に上がらないと魚に逃げられてしまうなぁ。
四つ手網は、4本の竹のバランスが重要です。大事な事なので二度書きました笑。
春の風物詩
椿泊や蒲生田へ向かう道路からは、こんな感じで見られます。
さっきのおっちゃん、網を上げる姿がかっこいい!
定年退職後に大阪から奥さんの実家の椿町に越して来たそうで、この漁場も引き継いだそうだ。
潮がないけどやる事もないので練習に来たと言っていたおっちゃん。
この季節だけ行われるヒウオ漁。毎年、春が来たと気付かせてくれます。
椿川ヒウオ祭り
3/15(日)には椿公民館にて「椿川ヒウオ祭り」があるそうですよ。(10:00〜12:00)
食通の間ではヒウオのすまし汁やおどり喰いは珍味とされているそうです。
なかなか食べることのできないヒウオを、ぜひこの機会に味わってみてはいかがでしょうか。
椿アグレッシ部 3/7(土) 4K映像で環境授業@蒲生田岬
わたくし谷脇は、この徳島県阿南市椿地区を楽しみながら学ぶ部活「椿アグレッシ部」を主催しています。
3/7(土)には蒲生田岬にて4K映像などを使った環境授業を行いますので、四国最東端にどうぞどうぞ。
蒲生田岬への道中で今回紹介した椿川を通るので、タイミングがよければヒウオ漁も見られるかも。
この時期は「かもだ岬温泉」でもヒウオ料理が出るので、イベントついでに温泉&ヒウオをオススメします。
3/7(土) おとなこども大学 環境学習「海をキレイに」