四国は、なんというか、たいした観光地がない。
だが、なんというか、某かの魅力はある。
ぴかぴかと光っていなくても、ぼんやりと光っている。
この「四国裏観光ガイド」とは、
四国のマニアックな魅力をガイドするコーナーである。
四国八十八ヶ所霊場の一番札所へ
チャットモンチーの名盤「Awa Come」を聴きながら、高松道を一路徳島方面へ。四国八十八ヶ所霊場の一番札所、霊山寺(りょうぜんじ)へ行って来た。
駐車場の横には総合案内所があり、納経所兼売店になっている。一番札所だけあって、白衣や金剛杖など巡礼グッズが豊富に揃う。そして入口には異様な存在感を放つマネキンが! 白衣をクールに着こなしメイクもバッチリだ。それは良しとして足下のハイヒールは感心しない。これでは二番札所の極楽寺には行けたとしても、三番札所の金泉寺が限界だ。四国八十八ヶ所霊場遍路の全行程は約365里(1450km)。みなさんには履きなれたスニーカーをオススメしたい。
駐車場から弘法大師と小坊主の看板をすり抜けると立派な山門がある。そして、ここにもフル装備のマネキンが! 少し化粧が崩れているが、かなりの美人だ。
山門をくぐると左手に手水舎がある。外国人バックパッカーらしき女性が観音様に向かって豪快に水をぶっかけていたが、彼女のガイドブックには何と書いてあるのだろうか……。その右手には応永年間(1394〜1428年)の建造とされている美しい多宝塔がある。
向かいの池には黄金の童子像。初心者にはハードルが高すぎる参拝俳句投句箱。そしてなぜかパンダがいる。
大師堂の前には観光バスで来た大勢のお遍路さんが。四国では見慣れた光景だが、香川で見るお遍路さんとは少し雰囲気が違う。
マネキンやパンダだけではない。十三佛、大師像、不動明王も。
圧巻の灯籠と龍の天井画
本堂の灯籠は美しく圧倒される。そしてあまり知られていないが、天井には立派な龍の天井画が。私が調べた限り四国に龍の天井画があるのは、ここ霊山寺の他に、藤井寺(第11番札所)、太龍寺(21番札所)、清滝寺(第35番札所)の4カ所。いつか行ってみたい。
無造作に置いてあったナウマン象の歯と牙。北灘町 漁業青年会寄贈とある。その隣には鯉の餌1つ¥100。せっかくなので買ってみた。
鳩も大好き♡鯉の餌
霊山寺のすぐ北側には、阿波國一の宮「大麻比古神社(おおあさひこじんじゃ)」がある。毎年正月には大勢の参拝者で賑わう大麻比古神社だが、本殿正面に鎮座する御神木の大楠とファニーな狛犬は必見! 時間がある方はぜひとも行ってもらいたい。帰りにドイツ館と賀川豊彦記念館を回れば、それだけで1日楽しめる。ディープな鳴門を満喫!
そして振り返れば奴がいた。さよならすだちくん、また来るよ。