冬こそ美しい浜辺
ビニールハウスの立ち並ぶ農業のまち、芸西村。
和食川と赤野川がつくりだした砂丘地形を覆うように松原が広がり、その延長は4kmにも及ぶ。
高知県東部は香南市夜須から芸西村、安芸市、さらにその東の中芸地域にかけて海岸沿いの標高が一番高い砂丘地形が続くが、ここ琴ヶ浜が最もその特徴をよく示すものになっている。
この写真は、和食川の放水路の吐口上に設けられた巨大なコンクリートの構造物。
本来無粋とでも言うべき代物だが、ここ琴ヶ浜のそれはまるで海辺に突きだした舞台のよう。
いまから10年くらい前に映画を撮影しようなんていう話を友人としていたときにも、この「舞台」で何かできないものか思案を巡らしたものだった。
ちなみに一番上の写真は、旧土佐電鉄安芸線の廃線跡に設けられたサイクリングロードを安芸市寄りに進んだ場所にある「赤野休憩所」からのもの。
浜辺にはいくつかの舟が並び、霧深い日には幻想的な光景が広がる。
砂丘の海側には、夜須から安芸までのびるサイクリングロードの小道も。
遍路道にもあたることから休憩所が2カ所設けられているが、そのうちのひとつは謎のカオス空間に。
少なくとも夜はちょっと通りたくないかも知れない。
芸西村琴ヶ浜