四国山脈中央部に雪が積もった冬の日、白く染まった吉野川と祖谷に足を運んだ。
国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている三好市東祖谷にある落合集落。
390メートルの高低差に、江戸中期から昭和初期までに建てられた茅葺きの家々が並ぶ。
明治期の建築様式を残す長岡家住宅。茅葺き屋根に積もった雪が、雨のように滴り落ちる。
家主の長岡富美子さんは82歳。上着に帽子を被ったまま、おひさまの当たる縁側でお話を伺った。
「この家はほんとに寒いよ」
晩秋に続き、2度目の落合集落。今回もまた心地よかった。
徳島県三好市東祖谷落合