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紅葉の寺根香寺、極彩色の銀河

《愛媛》最もアグレッシブな男の祭り、新居浜太鼓祭り

2014.10.31 

連載「ここに暮らすと決めました」第二回
里山が好き

「里山」という言葉から何を連想しますか?

山のふもとに点在する家々。
瓦屋根の間にはまだ茅葺きが残る。
母屋と離れがあり、庭には柿の木。

軒先には大根が干されている。
家の回りには、大きさも形もまちまちな田んぼ。
ちょとちょろと水の流れる水路には、ヤゴ、ゲンゴロウ、カエルが生きる。

集落の裏手には、杉の木が並ぶ鎮守の森。
森の入り口には、丁寧に掃き清められた境内がある・・・

四万十川の中流域で、日本昔話のような里山に、出会った。

四万十町の中心地・窪川の市街地を抜け、坂を降りると四万十川に突き当たる。
川に掛かる小さな橋を渡ると、寄り添うように農家が軒を並べる集落がある。その中心には鳥居が見える。

土地を守る「産土神(うぶすながみ)」として、6世紀ごろに建てられたと言われる高岡神社。
五つのお宮が並ぶことから地元では「五社さん」と呼ばれ親しまれている。

35ミリレンズのついたカメラを首からぶら下げて、境内に入る。集落を歩く。
傾いた日差しに映える木々のシルエットを撮る。
農家の軒先のタマネギに見入る。
ゴミ一つない境内を歩きながら、神社を大切に守ってきた人々の生き様に、思いを馳せる

静かだ。

カシャ!

自分自身で押すシャッター音が、無粋に感じられるほどに、穏やかな時間がすぎていく。
人の近づくことの出来ない前人未到の頂きよりも、
人を拒絶する厳しい自然の大地よりも、
人のにおいのする、里山に、暮らしたい。

10月末現在、まだ暮らす家は、見つかっていない。

高岡神社04

ここに暮らすと決めました 1234


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