高知に暮らすと決めました。
そのわけの一つが、ここにある。
仁淀川。日本でも最も美しい川の一つ。
2013年春、仕事の都合でたまたま赴任した高知。
ひと、食、自然…ここには魅了するものがたくさんあるけれど、
これまで大きな会社の中で当たり前と思ってきた価値観が、
ここ高知で、がたがたと音を立てて壊れていったのは、間違いがない。
住処は、街から遠く離れた里山、川のほとり、静かな丘、穏やかな空間…そんな土地にたたずむ古い民家をいま、探している。
仁淀川流域、四万十川流域、鏡川流域…
仁淀川の川漁師のご夫婦が獲物を求めて仁淀ブルーを行き来するように、
住処に出会うまで、あちこちを巡ろうと思う。
東に中古の民家あれば、
行ってお話を伺い、
西に家を手放す人あれば、
行って熱意を伝え、
南に壊れそうな民家あれば、
行って修繕できるか確認し、
北に果実と畑があれば、
耕し方の教えを乞う。
こんなところはどうか、あんなところはどうか、あそこは止めとけ、ここがいいぞ…
どうぞ、些細なことでも心に引っかかるものがあれば、ご連絡を下されば幸いです。
集落の外れで、里山の麓で、どこかでもし僕を見かけましたら、お声掛け下さい。
もしかしたら嬉しさに涙するかもしれません。不安と好奇心の入り混じった複雑な表情をしてるはずですから…
(不定期連載)
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