みなさん、見てください。この美しく輝く鶏肉!
このお肉は、高知県が誇るブランド地鶏「土佐ジロー」です。
今回、縁あって安芸市・畑山地区で土佐ジローの肉用の飼育を初めて手掛け、
今や全国有数のブランド地鶏の地位を築いた小松靖一さんに会いに行きました。
山道をくぐりぬけて
畑山地区は安芸市中心部から北に40分、細い道路をひたすら走ります。 途中、本当にあるのだろうかと不安になりますが、要所・要所で看板が立っているので、それを信じて走っていると、道の横にはものすごい透明度の高い川が流れていました。かなりの秘境で期待値が上がります。
これが、土佐ジローの鶏舎です。 メスの卵の飼育はよく見ますが、小松さんのメインはオスの肉用飼育。実際に見るのは今回初めて。
効率は悪いがたくましい
まず、驚いたのは、鶏舎の周りがフンなどの嫌な匂いがほとんどしないということ。そして、地鳥の飼育条件よりももっと効率の悪い育て方をしているということ。地鶏の定義で、平飼で1平方メートルあたり10羽以下となっていますが、小松さんは6羽。80日以上の飼育と比べて、小松さんは日本最長150日かけてのびのびと・じっくり育てています。
土佐ジローはもっとも野生種に近いといわれている天然記念物の「土佐地鶏」が父で、体が小さく、150日トウモロコシ(非遺伝子組替・PHF)やお米(国産)・野菜(鶏舎のそばで自家製)などを食べさせても1.5kgくらいしか大きくなりません。 しかも空中を飛ぶ鳥なので、カロリー消費が高い。これはかなり効率が悪く経費がかかる鳥です。グラム単価が牛肉クラスの理由もよくわかりました。
写真をよーく見てください。昼間餌の近くにいる鳥は、強い鳥にやられてトサカや頭がはげています。朝泣けないから、昼泣くそうです。そして手前の鳥、土を食べています。こうすることで免疫力を高めて、健康にたくましく育っているのです。
鶏舎の中では、サブで飼っているメスが生んだ卵をお母さんがきれいに洗って磨いています。これもありがたくいただきます。
さて、いただきます!
こちらが、小松靖一さん、奥さんの圭子さんです。夕方から、夕食まで付きっ切りで、土佐ジローの特徴を教えていただき、夕食では丁寧に焼き係までしていただきました。
(写真左上)内臓の刺身 ささみ、レバー、心臓、砂肝、なんと精巣・トサカまで!
(写真右上)私の大好物。 どれも甘くておいしい。健康だからにおいもなく触感と旨さだけが口に広がります。
(写真左下)ムネ肉のタタキ。 薄造りなのに、歯ごたえがよく、生肉の甘味も感じました。
(写真右上)もも肉、内臓の炭火焼き。味付けは自然塩のみ。遠火でじっくり焼いているので、塩がうまみ・甘味をさらに引き出して、噛めばジューシー、絶妙な火加減で固すぎず、適度な歯ごたえで野性味も感じました。精巣やトサカも焼くとさらに美味でした。
さて、もう、だいぶいい感じになったと思いきや、お次はジローのすき焼きです。
卵はお母さんが丁寧に磨いたあの生卵。サイズは小さいが黄身は濃厚でした。
写真にはありませんが、〆はなんと親子丼。大満足な夕食でした。
次の日は、アメゴの炭火焼とジローの卵かけごはん 生産者の小松さんが経営している畑山温泉で、1泊2食で9800円でした。 これってジローのグラム単価から考えれば食事代よりも安いくらいですね。
やっぱり、人から聞いたりテレビで見るのと違い、実際に来て五感で感じてみて、あらためて土佐ジローの肉の飼育の大変さとありがたさを感じることができました。
小松靖一さん、よくぞ肉の飼育にチャレンジしてくれました。これから圭子さんと一緒に、この静かで美しい畑山地区を守るために、土佐ジローの飼育・販売で盛り上げてください。陰ながら応援させていただきます。
◇四国大陸を見た方だけの特典(生産者・はたやま夢楽の小松さんから)
はたやま夢楽の土佐ジローだからお刺身でも食べられる肝類やコラーゲンたっぷりのトサカ、手羽噛めば噛むほど味があるお肉は はたやま夢楽のホームページから注文できます。「四国大陸を見た」と注文時に教えていただければ手羽1羽分を漏れ無くプレゼント!
はたやま夢楽 土佐ジロー
http://www.tosajiro.com/