「本川あけぼの会」高知県いの町本川地区で登山ツアー客に弁当を販売しているグループだ。
もともとは地元の郷土料理研究グループで、今春、料理レシピ集を発行した。そのお披露目も兼ねて、モニターツアーの参加者に料理を提供したところ、とても評判がよく、「弁当にして販売しよう」という話になった。
弁当名は、会と同じ「本川あけぼの弁当」。地元食材をできる限り使った郷土料理にするというシンプルさが特徴だ。
先日、弁当作りを見せてもらった。ご飯はコシアブラの菜飯のおにぎり、ウドの天ぷら、本川ジャガイモの煮物、葉ワサビの酢の物、イタドリの炒め物…。なるほど郷土料理のオンパレードだ。肉と果物以外はすべて地元の食材を使っていた。
本川地区は山岳地帯で登山客が多い。登山には弁当が付き物だが、今までは都市部のスーパーやコンビニで買ってくる人が多かっただろう。仮にすべての登山客が地元で弁当を頼めば、経済効果はとても大きい。
これから、この弁当作りが、山岳観光とともに新たな経済活動の「あけぼの」となってほしい。そう切に願っている。
※9月26日付高知新聞朝刊掲載
(写真:タケムラナオヤ)
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