いりこ、いわゆる煮干しのことです。
四国、特に香川県民の胃袋をわしづかみにしているいりこ。
うどんの出汁にも使っているところが多く、舌にがつんとくる塩気、コク。
・・・衝撃的です。
幼い頃は見た目が苦手で苦手で。
そのままぽりぽりやるのは全く平気なのですが(むしろ好んで食べてました)、私の家は、頭からまるまるはいったいりこをそのままに具にして味噌汁に。
何の味噌汁を食べようが必ずと言っていいほどいりこが「こんにちわー」。
お腕の中に主役のごとく毎度登場している。これはまだ序の口。
ある日、煮物の入った鍋をのぞくとぐだぐだに煮詰まったかぼちゃにいりこが何匹も刺さってる!
・・・もったいないとかいいじゃないかとかカルシウムが取れるのだとかのんきなことを言ってる場合じゃない。ばらばらしてて全く美しくない。すっかりトラウマですトラウマ。
味は好きなのに〜・・・泣く泣く鍋からいりこの残骸を避けてたべる日々。
さあ、そんな時期を経て月日はめぐりまして、私もすっかりいい大人になりましてありのままの「いりこ」とのおつきあいが始まっております。
出汁をとるのはもちろんですが、出汁をとったあとのいりこ、ピーマン、これをごま油で炒めて、最後にみそを絡める「てっかみそ」を作って常備菜に。
割いたいりこを頭をとって割いて「いりこのてんぷら」をつくれば立派なメイン料理なりますし、はたまたそれを網でさっとあぶるだけでお酒のあてに。ときにぬるかんにいれていりこ酒にしちゃったり(笑
我が家ではこれを切らすとないとなにもできない!と泣いてしまうくらい重要なポジションにいる「いりこ」です。
さ、さすがにまだ味噌汁にいりこをいれたまま食卓に出すということはできませんが…