MENU
konnnyaku

お母さんたちの手作り。地元産こんにゃく芋で作る《池川こんにゃく》高知県仁淀川町

三津の渡し

海の道として利用される『三津の渡し』に乗って古い町並みを歩く《愛媛》

かまど 和田邦坊

2015.6.1 

和田邦坊と名物かまどのデザイン

Share on FacebookTweet about this on Twitter

はじめに

「はじめまして。学芸員さんなんやね。専門はなにしょんですか。」
「私は、和田邦坊のことをやんりょんです。」
「ワダクニボウ・・・?」
「あの、その、ほら‘かまど’や‘灸まん’のパッケージ。
地元の人なら見たことも食べたこともあると思いますが、あのロゴやパッケージのデザインをした人で‘山田家うどん’‘豆芳’‘巴堂’のプロデュースも手掛けています。
香川のデザインは邦坊のデザイン、そんな風に言われるくらい有名な人やったそうです。
それから、香川県庁にある豪華な松の屏風も描いています。あれは棟方志功も絶賛した作品で・・・」

初対面の人に会うと、いつもこんな感じ自己紹介がてら和田邦坊の話をしています。

和田邦坊は、もともと東京で漫画家、新聞記者、小説家として成功していた人ですが、病気療養のため香川に戻ったあとは、画家、デザイナー、商業プランナーとして活躍しました。この人の足跡をたどろうとすると「政治」「歴史」「文学」「広告」「美術」など、とにかく幅広い分野から探ることができますが、今回は香川県民にとって馴染深いパッケージについてご紹介します。

名物かまど

坂出駅近くに本店を構える「名物かまど」。
讃岐っ子であれば、丸々としたお饅頭が大きな口を開けて歌うコマーシャルソングは子守唄のような存在。この「名物かまど」のショッピングバックは、黄土色の下地に迫力ある僧兵の絵が描かれています。

溢れんばかりの力を発散するように、画面いっぱい、いっぱいの構図で、飛び出してきそうな勢い。
そして、一瞬のためらいもなく、描ききる大胆さや力強さ。

かまど 和田邦坊

小さめのショッピングバッグもおススメ。サイズが小さくなると、弁慶もほほえましい姿に見えてきます。

聞き取りによると、邦坊の制作は、寡黙に考え込む時間が長かったようですが、いざ筆をとるとあっと言う間に作品が仕上がるというスピード感があったそうです。また、紙にこだわりなく手元にあったものに、サラサラと気ままに描くという姿もあったとか。いつも何か考えていたり、描いていたり。それが邦坊スタイルだったのかもしれません。

デザインのモチーフになっている人物は、屋島の源平合戦で源義経とともに活躍した武蔵坊弁慶です。
邦坊は、商品をプロデュースするとき、積極的に地元の歴史や風景をデザインに取り入れていました。それは、有名な人物の知名度を利用しつつ、地域の人が誇りに思っているものを使うことで、地元から長く愛される商品を作ろうとしたのです。

また、歴史の語り部となるツールとして、商品開発も行っていました。「名物かまど」の看板商品の饅頭は、塩の町として栄えていた坂出の塩釜がモチーフになっています。菓折に入っている栞には、この坂出の歴史や塩の文化が邦坊の言葉で綴られています。これも邦坊の粋なデザインのひとつです。

どうぞお菓子を口に運ぶ前に、ショッピングバッグや菓子折りの栞、包装紙に目を向けてみてください。面白い郷土の歴史やデザインの仕掛けに胸とめくはずです。

名物かまど

http://www.kamado.co.jp/

自己紹介のついでに・・・

私のコレクションの本。邦坊は、時事漫画家だけでなく小説家としても人気がありました。本の装丁もすべて邦坊が手掛けています。お気に入りは『邦坊漫文』!シンプルな渋い赤の函から出すと河童がピョン!
kunibo

おすすめの記事


Comments are closed.