香川を拠点にサーカスが生まれる
サーカスって、“やって来る”ものだと思っていました。
テントの中で見るものだと思っていました。
ライオンの火の輪くぐりや空中ブランコを見るのが当たり前だと思っていました。
そんな当たり前を壊してくれたのが「瀬戸内サーカスファクトリー」です。
2012年秋、ことでん仏生山工場で行われた「100年サーカス」の公演を見に行きました。
今まで見てきたサーカスとは違う。ミュージカルや演劇とも違う。
非日常の独特の空気に包まれながら過ごす、あっという間の時間を味わいました。

カンパニー・リメディア×瀬戸内サーカスファクトリー「キャバレー」
2014年5月に公演予定の国際プロジェクト第一弾「キャバレー」。2014年3月1日のキックオフでプロジェクトの全容が明らかに!
「瀬戸内サーカスファクトリー」は、2011年から香川を拠点に「現代サーカス」の日本初の専門的発信基地として活動を始めました。今年の5月には、フランス屈指のアーティスト、カミーユ・ボワテル率いるカンパニー・リメディアと、日本人のアーティストたちが香川で滞在制作と公演を行う予定です。サーカスを呼んで来るのではなく、アーティストが香川に滞在し、日仏のアーティストと地元のスタッフが切磋琢磨しながらサーカスを作っていくというのが最大の特徴です。

香川県出身のエアリアルパフォーマー長谷川愛実
「瀬戸内サーカスファクトリー」代表理事の田中未知子さんは、フランス国立大道芸サーカス情報センター「オール・レ・ミュール」の日本人唯一の特派員です。2004年に「現代サーカス」と出会い、その後会社を辞め、サーカスの本の企画書を片手にフランスへ渡ります。フランス滞在の約90日間で50人以上にインタビューを重ね、『サーカスに逢いたい~アートになったフランスサーカス』(田中未知子著、現代企画室発行、2009年)を書き上げました。2010年、瀬戸内国際芸術祭の仕事を機に北海道から香川へ。香川の伝統芸能や人々に出会い、この土地の可能性を強く感じるようになったと言います。今は、サーカスの練習・発表ができるだけでなく、滞在制作、また舞台装置や衣装なども制作できるアトリエを併設した、現代サーカス創作施設の開設を目指し、香川で活動を行っています。
「この場所と人に自信があるんです」と田中さんは言います。香川からどんなサーカスが生まれるのか。ここから始まる、ここだからこそ生まれる新しいサーカスに出会える日まであと少しです。
イベント情報
日仏共同創作「キャバレー」公演キックオフ&「お寺でサーカス!」
日時:2014年3月1日(土)13:30開場 14時開演(16時頃終演予定)
会場:高松興正寺別院(高松市御坊町)
入場料:予約2000円(前日まで)
当日2500円
ご予約は、瀬戸内サーカスファクトリーホームページ(www.setouchicircusfactory.com)からどうぞ。
①キックオフ
瀬戸内サーカスファクトリーと、フランスで大きな注目を集めるカンパニー・リメディアがタッグを組み、5月に日仏のアーティストたちが集ってさぬき市で滞在制作、高松市で公演「キャバレー」を実施します。準備も本格化、いよいよプロジェクトの全容が明らかに!演出家カミーユ・ボワテルから香川公演に向けたメッセージビデオも公開!
②異色のパフォーマンス「お寺でサーカス!」
ジャグラーであり演出家の目黒陽介。しなやかでキレのある演技、エアリアルの長谷川愛実。サーカス学校出身のすぐれた身体能力と、アクロバットやジャグリングの存在感で目を奪うサクノキ。住職はフットバックプレイヤーで副住職はジャグラー、丸亀の善照寺ブラザーズも登場!格調ある寺の堂内が、ひととき、サーカスの天幕になる!

ジャグラーであり演出家の目黒陽介 Photo:Suzuki Sayaka

サーカス学校出身、アクロバットやジャグリングのサクノキ