香川県高松市には、「芸術士」という仕事があります。
「芸術士」とは、子どもたちの興味や芸術表現をサポートする仕事のこと。
高松市の27箇所の保育所や幼稚園、こども園に週1~3日「芸術士」が派遣され、「アートな保育」を行っています。
「芸術士」の役割は、絵を教えることや楽器を習わせることなどではありません。
子どもたちの考えていることや感情を身体や言葉、アートを使って表現する機会を「芸術士」と共に持ち、子どもの日常をアートの目線から“見守る”という関わり方をします。
2009年からはじまったこの事業は、イタリア北部レッジョエミリア市の幼児教育「レッジョ・アプローチ」を参考にしています。
自治体が独自に取り組む保育支援の事例としては、全国初の試みです。
この全国的にも珍しい取り組みの活動報告展が高松市美術館で行われます。
ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
数十年後、「芸術士」に出会った子どもたちが大人になったとき、
どんな高松市になっているかはわかりませんが、
毎年報告展に行く度に未来の高松市が楽しみになってくるのは私だけではないはずです。
「子どもたちがやがて大人になった時に、小さな時にヘンテコなお兄さんやお姉さんがいた頃を、ふっと思い出してほしい。そして、人生っていろんな色で溢れていていいんだと、気づいてくれればそれだけでいいのです。」
(平成24年度高松市芸術士派遣事業活動報告書『芸術士とこどもたち』より)
平成25年度高松市芸術士派遣事業活動報告展
日時:2013年10月23日(水)~11月3日(日)
9:30~17:00(最終日~13:00)※会期中無休
会場:高松市美術館1F講堂
主催:高松市、NPO法人アーキペラゴ
問合せ:NPO法人アーキペラゴ TEL:087-811-7707
※入場無料