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和やかすぎる、宇和島の「朝うどん」。

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《よさこい2015》競演場は、今年もがんばる!〜梅ノ辻競演場編〜

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2015.8.4 

《よさこい2015》競演場は、今年もがんばる!〜升形地域競演場 編〜

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踊る人にも観る人にも知ってほしい、競演場のリアル

間もなく本番を迎える本家・高知のよさこい祭り。その魅力のひとつに「街そのもの」を舞台にして踊る大胆さがあります。特に本祭と呼ばれる8月10・11日の二日間は、高知市中心部に16もの競演場・演舞場が設けられ、街のあちこちから鳴子の音色が聞こえ、ムンムンと熱気が上昇。踊り子・観客・街が三位一体となって盛り上がるのが、高知のよさこい祭りの醍醐味といえます。
さて、その舞台となる競演場・演舞場ですが、今さまざまな課題を抱えていることをご存知でしょうか? 華やかな光に隠れがちな高知よさこいのリアル。そこにはよさこいの未来を本気で考えている人々の姿があります。

「今年はもうやめようかと思った」

旭や上町から来て、その後は万々、愛宕、帯屋町、秦…とどこへでも行きやすい中継点の位置にある升形地域競演場

普段は穏やかな雰囲気ですが、祭りになると賑やかに

普段は穏やかな雰囲気ですが、祭りになると賑やかに

約120メートルという距離は、最初から最後まで全力で踊りきれるぼっちりの長さ。毎年、地元ケーブルテレビによる中継も行われており、観る派の人にもお馴染みの競演場かもしれません。

「昔の日記を読み返してましたら、今から50年前、私が16歳のときに『升形によさこいの審査場ができて、4チーム踊りに来た』と書いてありました。たった4チームなんて、今では考えられないですよね」

競演場が誕生した当時のことを教えてくれたのは、升形商店街でタバコ&クリーニングのお店を営む田島明さん。長年競演場の運営に携わり、2年前から代表を務めています。

夏は競演場の準備で大忙しです

夏は競演場の準備で大忙しです

「詳しい事情を知っている人がもういないのですが、私達の父親の世代が若い頃、商店街振興のために競演場を始めたようです。昭和30〜40年頃は商店街にも賑わいがあり、升形の踊り子チームもあったんですが、それも徐々に負担となってきまして、15年前からは競演場だけの運営になっています。競演場を運営するのは本当に厳しいですね。今年はもうやめようかと思ったんですよ」

ドキッとさせる田島さんの言葉は冗談などではありません。

この記事を読んでいて違和感を感じている方もいるでしょう。「升形競演場」ではなく「升形地域競演場」という表現。
実は5年前、商店街だけで運営することが困難になり、「競演場を廃止するか?」という状況になっていたのだそう。しかし、「一つの競演場が無くなると踊り子が回らなくなり、他の競演場への負担も大きくなる」と他所から強く引き止められたこともあり、周辺の7町内会にも協力をお願いする「地域競演場」という形で再出発していたのです。
地域競演場となったことでより多くの協力を募ることは出来たものの苦境であることには変わりなく、田島さんの頭には今年再び「廃止」の二文字がよぎったといいます。

競演場を悩ませる課題

升形地域競演場を悩ませている課題は大きく分けて3つあります。その3つについて田島さんは「他の競演場でも多かれ少なかれ課題になっているでしょう」と感じています。

課題1【お金】
競演場の運営にはお金がかかります。照明や音響設備のレンタル、交通誘導のガードマン、踊り子に配るお茶や氷、ボランティアスタッフの食事や飲み物代。それに個人賞のメダルも競演場サイドで購入されています。
振興組合から助成金は配られていますが、それだけで運営できないのが現状。必要資金は自力で集めなければいけません。

升形地域競演場の場合、全運営費の三分の二以上の額を看板広告や寄付金で賄っています。寄付金集めのため、奥さんに店を任せて地域を奔走する田島さんですが、なんせこのご時世。「私の顔を見ただけで逃げていく人もいますよ」と苦笑い。それでも「地域を回ったことで顔を覚えてもらうことができた。件数をこなさないといけないので大変ですが、悪いことばかりじゃない」と前向きです。

ただ、毎年少しの黒字を確保して、それを翌年の運営費に繰り越してきたそうですが、今年は寄付金がなかなか集まらず「プラマイゼロにギリギリいくかどうか…」という状況。店先に置いた募金箱も切実です。

募金箱を見かけたら、ご協力のほどよろしくお願いします

募金箱を見かけたら、ご協力のほどよろしくお願いします

課題2【人手】
競演場はとにかく多忙。次々にやってくるチームの受付、歩道に溢れる踊り子の整理誘導、ズラリと並ぶ地方車やバスの交通整理、踊り子の接待、メダル渡し、などなど仕事が満載です。

「地域競演場になったとき『手伝いをずっとやりたかった』と言ってくださった方もいて、毎年30〜40人ほどボランティアさんが集まってくれます。ただ、あの暑さですから体が保ちませんし、せっかくボランティアに来てもらったのに『ダレただけでなんちゃあ面白うない』というのも申し訳ないですから交代制なんです。まだまだ人手が足らんのです」

前日には会場設営の準備、本祭終了後には後片付けもありますが、そこには近年うれしい光景が見られるようになったとか。

「いくつかのチームの踊り子さんが手伝いに来てくれるようになったんです。今年も『手伝わせてください』と言ってくださってます。すごくありがたいですね。『競演場があって当然』という感覚から、何か変わってきたんじゃないかな」

競演場でおなじみのお接待もノンストップで大忙しです

競演場でおなじみのお接待もノンストップで大忙しです

課題3【後継者】
運営スタッフの高齢化が進んでいます。年々厳しくなる寄付金集めや面倒な手続き、膨大な準備物など大変なことが多すぎて、後継者となる若者がなかなか現れません。

「私は今年66歳。あと2〜3回やったら若い人にバトンタッチできるよう、マニュアルを作りゆうがですよ。ただ、それを見たから出来るというものでもない。実際にやってみないと分からないことがたくさんある。順番に主導権を渡して、私がサポート側にまわっていきたいなと思うてます。
一応、今、一人、この人ならやってくれそうなという人がいます。ただ、その方も仕事が忙しいですし、一人でやるんじゃなしに、4〜5人で手分けしてやるのが理想。他にも若い人はおるけど、あと一歩を踏み込んでもらえませんね」

未来へ続く歴史のために

田島さんの場合、毎日朝7時から夜9時まで店を営業し、休みは日曜日だけ。そのなかで資金集めや準備に駆け回り、祭り本番の2日間が怒濤のごとく終わっても、翌日からいつも通り仕事。いっそのことやめてしまうのがラク。元々の出発点である「商店街の振興」という目的も意味が薄らいでしまった今、田島さんはなぜ競演場を続けるのでしょう?

「競演場をやめてしまったら夏が寂しくなる。よさこいが好きな人も嫌いな人もおるけれど、『地域から競演場がなくなったら寂しいね』という思いは共通していると思います。
それに『歴史』がありますからね。(これまで辿ってきた歴史ですか?)いや、これから先に続いていく歴史ですよ。競演場というものは、一度やめてしまうと再出発するのはとても難しい。高知のよさこい祭りを後世に継承していくための責任感があるから、しんどくてもやめられないんです」

暑くても忙しくても、やっぱりよさこいは楽しいのです

暑くても忙しくても、やっぱりよさこいは楽しいのです

店先で売られているビールやカキ氷で涼をとりながら歩道に座り、鳴子が刻む心地よいリズムに身も心も震わせる。華やかな衣装が目の前でひらめいたかと思うと、踊り子と目が合い、知らない者同士が一瞬だけ笑顔になる。踊るほうも見るほうも同じドキドキを感じられるのが、競演場の魅力であり、高知のよさこいの魅力です。
「高知のよさこいが、いつまでも高知らしくあるために」
競演場の人々がこれまでずっと真剣に考えてきたことを、私たちも考えていかなければいけない時期にきたのではないか、そう考えさせられました。



と、ちょっとシビアな雰囲気になっちゃいましたが、結局言いたいことはこういうことなんです。

ボランティア大募集中!

崖っぷち(失礼!)の升形地域競演場を応援できるのはそこのアナタ!
現在、升形地域競演場では以下の内容でボランティアスタッフを募集しています。

・9日 午前or午後の半日(飾り付け、テント張り、テーブルや看板移動の力仕事もあります)
・10日 午前10時30分〜午後9時30分(競演場の運営)
・11日 午前11時30分〜午後10時頃(競演場の運勢と後片付け)

競演場の運営は受付、踊り子の誘導整理、本部アナウンス、メダル配り、お茶の接待、駐車場の管理などが主な仕事です。1日だけでも、限られた時間帯だけでもOK!
興味のある方は田島さんのお店「ホワイトマジック升形店(電話088-872-1083)」までご連絡下さい。
踊るよさこい・見るよさこいもいいけれど、今アツいのは競演場を支えるよさこいです!

和気あいあいの升形地域競演場です

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踊り子さんとも和気あいあい!

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憧れのメダル配りができるかも!?

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